原料原産地表示についての消費者庁との意見交換(2024.1.24)

12月8日の意見交換会(院内集会)に続いて、食品表示問題ネットワーク(表示ネット)は消費者庁食品表示企画課と原料原産地表示についての意見交換を行ないました。12月の院内集会より時間を取って、論点を明確にして突っ込んだ意見交換となりました。

原料原産地表示の見直し検討について
来年度、原料原産地表示の見直し検討会が開催されるか聞いたところ、消費者委員会からの宿題として調査は実施しているが、検討会は必要に応じて開催することになっていて、現時点では開催するとも開催しないとも決めてない旨の回答がありました。表示ネットからは開催を求めました。

製造地表示について
表示ネットから街頭調査の結果も含めて製造地表示で誤解が生じている現状を訴えましたが、消費者庁は製造地表示の意味を伝える等の従来の回答でした。消費者に誤解があることは消費者庁と共有できました。

消費者意識調査について
消費者庁が食品表示基準見直し検討の材料にすると言っている消費者意識調査の内容は、見直し検討の材料になりえない内容です。消費者庁も設問の不適切な点を認めましたが、追加調査はできないとの回答でした。
消費者庁の調査が制度見直しに役立たないので、表示ネットの調査を基にした見直しを要請します。

韓国の表示について
韓国では第3位の原料まで生鮮原料に遡って原料原産地表示がなされています。しかし消費者庁はそのことを把握しておらず、調査もしていないとの回答でした。日本と同じように食料自給率が低く、食品原料の多くを輸入に頼っている韓国の情報を収集して参考とすることを要請しました。

食用油の表示について
食用油の原材料表示が「食品表示基準 別表第4」で「ナタネ油」等と表示することになっているのは、基準がおかしいと訴えました。基準が過去の基準の持ち越しであって、見直すべき点があることは共有されました。

消費者行政について
消費者庁の検討会が「実行可能性」を口実に業界の言いなりになっていることについて、業界に具体的な根拠を求めて消費者庁が解決策を出すよう要請しましたが、姿勢を変える回答はありませんでした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です